2013年7月31日水曜日

清流は水飛沫となりて川下へ駆ける――不動ヶ滝滝祭り――

南条の鋳物師(いものし)地区には、越前の名跡とされている「不動ヶ滝」という滝があります。越前富士とも称される日野山の中腹に位置し、麓からは歩いて20分程度で到着できます。この滝では、毎年7月の夏休み初日前後に「滝祭り」が開催されており、私(川村)も今回の祭りにほぼ飛び入りで参加させていただきました。

スタート地点はここ「鋳物師コミュニティセンター」です。私が現場へ到着したときは、子ども達を中心に既に地元の方が集まりつつあったところです。

軽トラへ積むのは、滝において配るお菓子や飲み物などです。

コミュニティセンターを出発して、2,3分ほど集落の中を歩くと…

いよいよ登山道へ入ります。

ほどなく上り坂へ。この周辺の木は全て根元あたりに網のようなものが巻かれていますが、地元の方によるとこれは鹿害対策のために施されているとのことだそうです。

ここから先は急な上り坂が続きます。その勾配に夜叉ヶ池を一瞬思い出してしまいました。
(参考:http://mechizen.blogspot.jp/2013/06/blog-post_24.html


出発してからだいたい30分かかったでしょうか。目的地が見えてきました。



滝祭りに先立ち、そばにある不動明王の祠へお参りです。この不動明王にも古くからの言い伝えがあり、かつては木像だったとのことでしたが、大雨のたびに下流へと流されてしまうため、三度目の被害を受けて現在の石像と祠へ作り変えられたそうです。

先ほどの軽トラで運ばれたお菓子やスイカ、ジュースが振る舞われています。

記念撮影を経て、これでお開き…


---
…かと思いましたが、「このあとコミュニティセンターで流しそうめんやるよ!」とお声掛けいただいたので、下山後再びお邪魔することに。

見ると、既にコミュニティセンターの傍らには座席と流しそうめんの支柱が組まれており、あたかもこの前参加した「荒目地蔵祭り」のような雰囲気に。




私もその輪の中へ入り、「なっちゃん」(車で来ていたので酒類を頂くことはできず…)片手に語らう時は過ぎていきます。

---
南越前町には、「今庄そばまつり」や「はすまつり」といった町を挙げて取り組んでいるお祭りもあれば、このような地域単位で行われるお祭りもあって多種多彩です。何かと前者に埋もれがちなこれらの地域イベントの魅力ですが、これからも私たちの手で次々と発信していきたいと思っています。

[川村]

2013年7月19日金曜日

今庄荒目地蔵祭り

夏祭りの季節になってきました。各地で地区内のお祭りや花火大会等、準備を始められていることと思いますが、私たちの住んでいる今庄でも「荒目地蔵祭り」が開催されました。山沿いの荒目地蔵と花藤地蔵の同時開催です。

お祭りのはじまりはこども神輿から。地区内のこどもは近年かなり少なくなってしまったそうで、神輿も大人が支えないと…との声も聞きましたがそんな懸念もなんのその、自分たちの力だけで元気よく担いでいくこどもたち。頼もしい限りです。








神輿が町を行く間に、会場では大人たちがお店の準備に大忙しです。焼きそば、たこ焼き、かき氷等の定番出店から、飲食スペースやカラオケ大会、こどもたちで進行するビンゴ大会、今庄ならではの茶飯販売まで、すべて住民の方の力で運営されます。大変なことです。




私もまんじゅう焼き等ちゃっかり味見させていただきつつ、お肉屋さん指導の下、焼き鳥のタレ漬けとパックをお手伝いしました。日も暮れて宴たけなわの頃には、各店売り切れ続出。荒目の夜は更けていきます…
私も下町生まれですので、わたあめが楽しみだったこと、ひよこを買ってしまって大変だったこと、大判焼きを頬張りながら母と手を繋いで帰ったこと…おまつりの想い出はいつまでも鮮やかです。
最近では出店がなくなったり、神輿の担ぎ手も減ったりと、各地でおまつりの継承が難しくなってきていますが、これから町で育っていくこどもたちにも、いつまでも胸に残り続けるような故郷の想い出を手渡してあげたいですね。