私も駅からスタートです。まずは部会でも「何とかしたいね」と話題に上る、元スーパーマーケットエフエフさんの空き店舗。私も今庄駅に初めて降り立った時には「お、コンビニみたいなものがあ…いやなかった」と、ちょっと残念な感じがしました。
もう一つの駅前空き店舗、元喫茶アミーさん。地方ではこのような「カフェと言いつつ雰囲気スナック」というお店をしばしば見かけます。一般的なお客さんには入りづらいタイプですが、私はこういうお店にドキドキしながら一見さん道場破りをするのが好きです。
お店の人に快諾いただいて、中を拝見しました。広くて長いカウンターにかなり人数の入るボックス席、個室まであります。電車が1時間に1本とはいえ、夢の「駅から徒歩10秒」。この町に来て何度言ったかわかりませんが、もったいない。
旅をしていると、駅前やバス停等降り立ったところに「拠り所」があるかないかがまず気になります。ただし一方で「何もなさ」が良いという場合もありますので、駅前を訪れた人にとってどんな場所として位置づけるかは検討する必要があると思います。
陸橋下の横道へ。向こうのそのまた向こうまで、空き地が1列ビンゴを目指して貫いています。人がいなくなった象徴としての寂しさの反面、ここから何か始まりそうな期待感もあります。
長~い陸橋も「屋根の支柱の並びがきれいかも」とか、旧踏切跡も「横断幕なんか出したら電車から読めそうだな」とか、見方を変えればいろいろ遊べそうな気がしています。
稲荷神社や新羅神社等、私お気に入りの山際スピリチュアルストリート。
鮮やかな紫陽花と趣のある蔵が、問屋跡の柵の中に人目を忍ぶようにひっそりと佇んでいます。
途中、部会員の皆さんとも合流し、眺めるだけではわからない往時の今庄話や空家の現状等のお話を聞きました。過去や現在を深く理解することは、その上に未来を築き上げていくために不可欠な礎になります。
実地調査―フィールドワークでは、自分の身体で測り、自分の五感で読み取ることによって、文献や画像・映像では測れない・読み取れないたくさんの情報を、一度に得ることができます。
「毎日車で通っているので見慣れている」という自分の町も、いつもと違う高さや速度、装いで、旅人の気持ちになって歩いてみると、これまで気づかなかった新しい景色に出会えるかもしれません。
[隊員2号 荒木]
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